道 標めっきセンター4階会議室の壁に掲げられたこの「道標」、皆さんご存知でしょうか。 これは、昭和42年、東京都内に3つあった鍍金組合が、東京都鍍金工業組合に一本化し、めっきセンターが建設されるにあたり、十日会は、組合が強固な団結のもとに、正しい組合活動が展開され、業界が益々繁栄する事を願って、それまでの活動拠点であった「東京鍍金会館」を売却して、その代金のうち、650万円を視聴覚教室の教育教材、研究機材購入費として同組合に贈呈すると共に、「十日会創立20周年記念基金」として200万円を、優れためっき技術や環境技術の開発など、業界発展に寄与顕著なるものに贈られる「十日会賞」の基金として提供し、その受賞者の選考や基金の運営等一切を東京都鍍金工業組合の理事者に一任しました。 そしてこの時から十日会の修練の場はめっきセンターへと移り、新しい時代を迎え、今日に至ります。しかし、ここに至るまでには十日会の先輩方の断腸の思いとも言えるような苦悩と、会の発展のために将来を見据えた、優れた先見の明があった事は想像に難くありません。 そこで昭和44年、この十日会の精神と、この時の十日会会員の気持ちを永遠に誌すために、十日会第三代会長井上喜夫氏執筆による「道標」が製作されました。この「道標」は、ケヤキ板の台座に銅板をエッチングし文字を金めっきしたプレートをはめ込んだ大変立派なものです。一度実物をご覧になり、その素晴らしい文章をぜひご一読下さい。
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